数多くある会社案内パンフレットの制作会社を、どのような基準で選べばよいのでしょうか?
制作会社の立場から見た、依頼前に確認しておきたい4つのポイントをご紹介します。
会社案内パンフレットの制作会社を探していると、どのWEBサイトを見ても「豊富な実績」「高い満足度」「経験豊富なスタッフ」といった言葉が並んでいます。
もちろん、それぞれの会社が自社の強みを伝えるためのWEBサイトですから、良いところを前面に出すのは当然です。
ただ、実際に会社案内やパンフレットの制作に携わっている立場から見ると、そこに書かれている数字やキャッチコピーだけでは、制作会社の良し悪しを判断しにくいこともあります。
会社案内は頻繁に作るものではありません。弊社へお問い合わせいただく方の中にも「会社案内を作るのは初めてです」「担当になったのが初めてで、何を基準に制作会社を選べばよいか分からない」という方は多くいらっしゃいます。
そこで本コラムでは、同じ会社案内パンフレット制作会社の株式会社リアクトだからこそ感じる「制作会社を選ぶ時に確認しておいた方がよいポイント」を4つに分けてご紹介します。
単純に「この表示がある会社はダメ」という話ではありません。数字や肩書だけを見るのではなく、その中身まで確認することが大切だというお話です。
※この記事は累計1,000件以上の会社案内パンフレットを制作してきた株式会社リアクトの専門スタッフによって執筆・監修されています。
目次
実績数の多さだけで制作会社を判断しない

制作会社のWEBサイトを見ると、「○年間で○○○○社」「制作実績○○○○件」といった数字をよく見かけます。
実績が多いこと自体はもちろん悪いことではありません。多くの案件を経験していることは、制作会社を選ぶうえで一つの安心材料になります。
ただ、会社案内の制作会社を選ぶのであれば、私たちは実績の「数」だけではなく、「どのような制作をしてきたのか」まで見た方がよいと思っています。
制作実績の「数」より「中身」を見る
例えば「3,000件の取引実績」があったとしても、その3,000件すべてが会社案内パンフレットとは限りません。
名刺、封筒、チラシ、ノベルティ、印刷だけの案件などを含めた「取引件数」である場合もあります。
もちろん、それがおかしいということではありません。
さまざまな制作物を扱う会社であれば、会社全体の取引件数として表示することは普通にあります。
ただ、会社案内の制作を依頼する立場からすると、知りたいのは「会社案内パンフレットをどのくらい作ってきたのか」「どのような業種の制作経験があるのか」「自社と近い案件を扱ったことがあるのか」という部分ではないでしょうか。
私たちもお問い合わせの際に「建設会社の実績はありますか?」「採用向けの会社案内を作ったことはありますか?」と聞かれることがあります。
そうした質問に対して、実際の事例を見せながら説明できるかどうかは、実績数そのものよりも参考になると思います。
WEBサイトに掲載されている制作事例を確認する
制作会社を比較する際には、WEBサイトの制作事例もぜひ見てみてください。
ここで見たいのは、単に事例数が多いか少ないかだけではありません。
例えば、表紙だけではなく中面まで掲載されているか。
どのような会社のパンフレットなのか分かるか。
営業用、採用用、商品案内など、用途の違う事例があるか。
会社案内は表紙だけを見ても、実際の制作力はなかなか分かりません。むしろ中面にある多くの情報を、どう整理して見せているかの方が制作会社の力量が出やすい部分だと思います。
自社と同じ業界の事例がなくても問題ありませんが、「この会社なら、こちらの話を聞いて内容を整理してくれそうだ」と感じられる事例があるかは確認しておくとよいでしょう。
実績について具体的に説明できるか
もう一つ私たちが重要だと思うのが、制作事例について担当者がきちんと説明できるかという点です。
「この案件では営業用として使うため、事業内容を先に見せました」
「こちらは採用が目的なので、社員の写真を多く使っています」
「情報量が多かったため8ページにしました」
このように、なぜその構成やデザインになったのかまで説明できれば、単に見た目を作っただけではなく、目的を考えて制作していることが分かります。
逆に、制作事例について質問しても「デザイナーに任せているので分かりません」という状態では、少し不安が残るかもしれません。
実績数は分かりやすい数字ですが、発注前にはぜひ、その数字の中身や制作の考え方まで確認してみてください。
COMPANY PROFILE PRODUCTION
「お客様満足度No.1」は調査方法まで確認する

WEBサイトで「お客様満足度No.1」「○○部門第1位」といった表示を見ることがあります。
こうした調査結果そのものを否定するつもりはありません。第三者機関が適切な方法で調査した結果であれば、制作会社を選ぶ際の参考材料の一つになります。
ただし、見る側として確認しておきたいのは「No.1という結果があるかどうか」だけではなく、その数字がどのような調査から出てきたものなのかです。
会社案内の制作は、完成品だけではなく、担当者とのやり取りや提案、修正対応、納期なども含めて評価される仕事です。
そのため、本当の顧客満足度を知るのであれば、実際にサービスを利用した人を対象にした調査の方が参考になります。
以前に弊社へこんな営業の電話がありました。
満足度表示で確認しておきたいこと
以前、弊社へ「お客様満足度No.1の称号を取得しませんか?」という営業電話が掛かってきたことがあります。
話を伺うと、調査会社が用意した対象者へアンケートを行い、その結果をWEBサイトで表示できるという内容でした。
そこで「弊社へ実際に会社案内を依頼したお客様へ調査するのですか?」と確認したところ、そうではなく、条件に合う一般の方を対象に企業イメージを調査するとのことでした。
もちろん、イメージ調査にはイメージ調査としての意味があります。
ただ、「実際のお客様がサービスにどのくらい満足したか」という調査とは意味が違います。
そのため、満足度やランキングが表示されている場合には、可能であれば次のような部分を確認するとよいでしょう。
- 誰が調査したのか。
- 調査対象は誰なのか。
- 何人を対象にしたのか。
- 実際の利用者を対象としているのか。
- いつ、どのような方法で調査したのか。
こうした情報がきちんと掲載されていれば、数字の意味も判断しやすくなります。
反対に「No.1」とだけ大きく表示されていて、調査主体や対象、方法がほとんど分からない場合は、その数字だけで制作会社を決めない方がよいと思います。
価格は「最終的にいくら掛かるのか」で比較する

制作会社選びで、価格は当然重要です。
弊社へお問い合わせいただくお客様も、複数社から相見積もりを取られているケースは珍しくありません。
ただ、WEBサイトに掲載されている「4ページ○万円」「8ページ○万円」といった金額だけで比較するのは少し注意が必要です。
会社案内制作では、デザイン以外にも原稿作成、写真撮影、地図・図版作成、印刷、加工、送料などが必要になる場合があります。
そのため、最初に見た価格が安くても、最終的な総額では別の会社の方が安かったということもあります。
安く見える価格だけで判断しない
価格を見る際に大切なのは、税込か税抜かという一点だけではなく自分が必要としている仕様で最終的にいくら掛かるのかが分かることです。
例えば「4ページ○万円」と書かれていても、その中に印刷費が含まれていなければ、当然印刷費は別に必要です。
原稿をすべてお客様側で用意する前提の料金と、制作会社側で文章を作成する料金でも条件は違います。
同じ4ページ・100部でも、用紙や印刷仕様が違えば金額は変わります。
つまり、WEBサイトの表示価格だけでは同じ条件を比較していることにはならないということです。
価格表があること自体は非常に分かりやすいと思いますが、「この金額で自分が必要としているものがどこまで作れるのか」を確認することが大切です。
追加費用の条件まで確認しておく
もう一つ確認しておきたいのが、発注後に追加料金が発生する条件です。
例えば、写真の加工、地図作成、図版作成などが別料金になる場合もありますし、デザイン完成後の印刷代や送料が別途必要なこともあります。
こうした料金体系が悪いわけではありません。制作会社によってサービスの分け方は違います。
問題なのは、依頼する側がそれを知らないまま発注してしまうことです。
お見積もりを取る際には、「この金額以外に掛かる可能性のある費用はありますか?」と一度確認しておくとよいでしょう。
最初に10万円と表示されている会社と12万円と表示されている会社を比較して、最終的に前者が15万円、後者が12万円だったとすれば、最初の価格だけを比較しても意味がありません。
制作会社の価格は、入口の金額ではなく、必要なものをすべて含めた総額で比較することをおすすめします。
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会社案内パンフレットの制作ではデザイン以外の経験も重要

皆さん、会社案内やパンフレットを作る作業は「単に見栄えの良いデザインを作るだけ」と思っている方も非常に多いですが、実際はそうではありません。
最初にクライアントから使用目的やご希望をヒアリングし、何ページにするかを考え、掲載内容を整理し、原稿や写真を確認して、デザインへ落とし込んでいきます。
営業用であれば「この会社を選ぶ理由がきちんと伝わっているか」を考える必要がありますし、採用用であれば求職者が知りたい情報は何かを考えます。
さらに制作中には、追加情報が届いたり、原稿量が想定以上に増えたり、納期が変更になったりすることもあります。
こうした時に必要なのは、デザインの経験だけではありません。
お客様とのヒアリング力や折衝力、営業現場への理解、原稿や情報を整理する力、スケジュールを管理する力なども重要です。
見るべきなのは会社案内制作に必要な経験をどの程度持っているかです。
外注の有無より責任者と連絡経路を確認する
制作会社によっては、社内のデザイナーだけで制作するところもあれば、外部のデザイナーやカメラマン、ライターとチームを組んで制作するところもあります。
これについても、「外注だから悪い」「すべて社内制作だから良い」と単純には判断できません。
写真撮影やイラスト、専門性の高いデザインなど、必要に応じて適切な外部スタッフと組んだ方が良い結果になることもあります。
重要なのは、制作途中で何かあった時に誰が責任を持って対応するのかが明確になっていることです。
例えば、最初に営業担当者と話し、次はディレクター、その後はデザイナーと、それぞれ別々に連絡しなければならない体制ではクライアント側も大変です。
担当が変わるたびに、これまで伝えた内容をもう一度説明しなければならないのも困ります。
そのため、発注前には「窓口になる担当者は誰なのか」「制作中の修正は誰へ連絡するのか」「納品まで責任を持つ人は誰なのか」を確認しておくと安心です。
実際の制作現場では、誰がデザインするか以上に、情報がきちんと共有され、最後まで責任を持って進行されることが重要な場合もあります。
デザイン制作会社選びは慎重に

制作会社のWEBサイトには、実績数、価格、満足度、スタッフ紹介など、さまざまな情報が掲載されています。
ただ、それぞれの数字や表現だけを見て「この会社なら安心」「この会社はやめておこう」と判断するのは少し早いと思います。
実績を見るなら、その実績の中身まで確認する。
満足度を見るなら、誰が誰にどのような調査をしたのかを見る。
価格を見るなら、必要な内容をすべて含んだ最終金額で比較する。
担当者を見るなら、年齢ではなく制作・営業・進行管理の経験を見る。
そして、制作を社内だけで行っているか外部スタッフが参加しているかよりも、誰が責任者で、困った時に誰へ相談すればよいのかが明確になっていることの方が重要です。
会社案内パンフレットは、制作期間だけのお付き合いではなく、完成後に増刷や修正をお願いすることもあります。
そのため、デザインの好みや価格だけでなく、「この担当者ならきちんと話ができそうだ」「分からないことを聞いた時に具体的に説明してくれる」と感じられるかも、制作会社を選ぶうえでは大切なポイントだと思います。
会社案内は企業の営業や採用に長く使用するものです。
WEBサイトの大きな数字やキャッチコピーだけではなく、その中身を一つずつ確認しながら、自社に合った制作会社を選んでみてください。













