会社案内パンフレットといっても営業用と採用用では目的が大きく異なります。
それぞれの紙面のコンテンツの違いや制作時のポイントなどを詳しく解説いたします。
会社案内パンフレットを作りたいというご相談をいただいた際「営業にも採用にも使えるものにしたい」と言われることは少なくありません。
確かに、どちらも自社について紹介するという意味では同じ会社案内です。
ただ、実際に制作する側から見ると、営業先の担当者に見せるものと、これから入社するかもしれない求職者に見せるものでは、伝えるべき内容も見せ方もかなり違います。
本コラムでは、会社案内パンフレット制作会社の株式会社リアクトが、これまでの制作経験を踏まえながら営業用パンフレットと採用パンフレットの違いや、制作する際に考えておきたいポイントについてご紹介していきます。
※この記事は累計1,000件以上の会社案内パンフレットを制作してきた株式会社リアクトの専門スタッフによって執筆・監修されています。
目次
- 営業用と採用を目的で使用するそれぞれの会社案内パンフレットの違い └ 営業用パンフレットは「信頼」と「実績」を伝えるもの
- 営業用パンフレットの役割と必要なコンテンツ └ 営業用パンフレットの役割とは?
- 採用パンフレットの役割と求職者に響くポイント └ 採用パンフレットの役割とは?
- デザインや構成の違い~営業用パンフレットは説得力、採用パンフレットは共感がカギ └ 営業用パンフレットのデザインと構成
- 目的に合った会社案内パンフレットを作るためのポイント
└ 採用目的のパンフレットは「魅力」と「共感」を引き出すもの
└ 目的に応じた設計が必要
└ 営業用パンフレットに必要なコンテンツ
└ 採用パンフレットに必要なコンテンツ
└ 採用パンフレットのデザインと構成
営業用と採用を目的で使用するそれぞれの会社案内パンフレットの違い

会社案内パンフレット制作のご相談を受け、使用目的をお聞きすると「営業用にも採用用にも使いたい」というご要望をいただくことがあります。
一冊にまとめること自体が悪いわけではありません。予算や使用頻度を考えれば、営業用と採用用を兼用した方がよい会社もあります。
ただ、誰に渡すのかを考えずに両方の情報を詰め込んでしまうと、結局どちらに対しても中途半端な内容の会社案内になってしまうことがあります。
例えば、取引を検討しているお客様が知りたいのは「この会社は何ができるのか」「安心して仕事を任せられるのか」といった情報です。
一方で求職者が気にしているのは、実際の仕事内容や職場の雰囲気、どのような人が働いているのかといった、もっと自分に近い情報です。
同じ会社を紹介するパンフレットでも、相手が違えば知りたいことも違います。まずはこの違いを意識することが、営業用と採用用を考えるうえでの出発点になります。
営業用パンフレットは「信頼」と「実績」を伝えるもの
営業用の会社案内パンフレットは、主にこれから取引する可能性のある企業やお客様に向けて使用します。そのため、私たちが構成を考える際にも「この会社なら安心して相談できそうだ」と感じてもらえる材料が十分にあるかを見ていきます。
会社の沿革や理念だけでなく、どのような事業を行っているのか、どの分野を得意としているのか、これまでどのような実績があるのか。こうした情報を整理して見せることで、営業担当者が口頭だけでは伝えきれない部分を会社案内が補ってくれます。
特に競合する会社が多い業種では「何をしている会社か」だけで終わらせず、なぜ自社が選ばれているのかまで伝えられると、営業ツールとしての信頼度は増していくことでしょう。
採用目的のパンフレットは「魅力」と「共感」を引き出すもの
一方、採用パンフレットでは会社そのものの信用力だけを並べても、なかなか求職者の気持ちは動きません。
求職者が知りたいのは「自分がここへ入社したら、どんな毎日になるのだろう」ということです。
実際の仕事、働く人、職場の雰囲気、成長の仕方など、入社後を想像できる情報があると、会社との距離が一気に近くなります。
そのため、先輩社員のインタビューや1日の仕事の流れ、教育制度、社内の写真などは採用パンフレットでは非常に使いやすいコンテンツです。福利厚生や制度についても、単に項目を並べるだけではなく、実際に働くうえでどのようなメリットがあるのかまで見せられると伝わり方が変わってきます。
目的に応じた設計が必要
営業用では取引先が判断するための材料を、採用用では求職者が働く姿を想像するための材料を用意する。
この違いを整理しておくと、載せる内容やデザインの方向も決めやすくなります。会社案内だから何でも載せるのではなく、「誰に渡すのか」から逆算して考えることが大切です。
COMPANY PROFILE PRODUCTION
営業用パンフレットの役割と必要なコンテンツ

営業用の会社案内パンフレットは、自社について一通り説明するためだけの資料ではありません。
実際の営業の場では、会社案内パンフレットの中身を最初から最後まで順番に説明することはあまりありません。
お客様との会話の中で必要なページを開いたり、サービスの説明をする際に実績を見せたりと、営業担当者の話を補う資料として使われることが多いと思います。
そのため私たちが営業用パンフレットを作る際には、「何を載せるか」だけでなく、「営業の場面でどう使うのか」もできるだけ意識するようにしています。
営業用パンフレットの役割とは?
初めて訪問した会社や、新しく問い合わせをいただいたお客様に対して、担当者の説明だけで自社のことをすべて理解してもらうのは難しいものです。
そこで会社案内を渡すことで、会社の概要や沿革、事業内容、実績などを一度に見てもらうことができます。また、商談が終わった後に社内へ持ち帰ってもらえば、その場にいなかった上司や別の担当者にも会社の情報を共有してもらえます。
意外とこの「後から見てもらえる」という役割は大きいと思います。営業担当者がいないところでも、自社について説明してくれる独り歩きする資料になるからです。
営業用パンフレットに必要なコンテンツ
営業用だからといって、会社概要、沿革、理念、事業内容と決まった項目を一通り載せればよいとは限りません。
もちろん会社概要や沿革は信用を確認してもらううえで必要な情報です。ただ、営業ツールとして考えるなら、それ以上に「自社が何を提供できるのか」「他社とどこが違うのか」が見えていることが大切です。
例えば事業内容を紹介する場合でも、サービス名だけを並べるのではなく、どのようなお客様に向いているのか、どのような課題を解決できるのかまで書いてある方が営業では説明しやすくなります。また実績や導入事例も、件数だけを見せるのではなく、実際にどのような仕事をしてきたのかが分かると説得力が出ます。
営業用の会社案内では、載せたい情報をすべて詰め込むよりも、お客様が判断するために必要な情報を整理して、営業担当者が使いやすい形にしておく方が結果的には役立つパンフレットになるかと思います。
採用パンフレットの役割と求職者に響くポイント

採用パンフレットは、求職者に会社を知ってもらい、「ここで働いてみたい」と興味を持ってもらうためのツールです。
採用サイトや求人票でも多くの情報は伝えられますが、会社説明会や面接、学校訪問など、実際に人と接する場では紙のパンフレットがあることで会社の印象を残しやすくなります。
家へ持ち帰ってから見返してもらえるのも紙媒体ならではの良さです。
採用パンフレットの役割とは?
採用パンフレットの役割は、大きく分けると2つあると思います。
1つは会社に興味を持ってもらい、応募につなげること。
もう1つは入社後のイメージをきちんと伝え、会社とのミスマッチを少なくすることです。
採用活動では応募者の数を増やすことも必要ですが、入社してから「思っていた会社と違った」となってしまってはお互いに良い結果にはなりません。そのため、良い面だけをきれいに見せるのではなく、仕事内容や会社の雰囲気をできるだけ具体的に伝えることも大切だと考えています。
新たな求職者ももちろん大事ですが、会社から出来るだけ離職者を出さないことも大事ですね。
採用パンフレットに必要なコンテンツ
採用パンフレットを制作する際は、企業側が伝えたいことだけではなく、求職者が実際に何を知りたいのかを一度考えてみると内容を整理しやすくなります。
- 例えば
- どのような仕事をするのか?
- どんな人が働いているのか?
- 入社後はどのように仕事を覚えていくのか?
- 職場の雰囲気はどうなのか?
そこで社員インタビューや1日の仕事の流れ、研修内容、キャリアステップなどを掲載すると、入社後の姿を具体的にイメージしやすくなります。
写真についても、きれいなイメージ写真だけではなく、実際の社員や職場の様子が見えるものを使うと会社の空気感が伝わりやすくなります。
採用パンフレットでは「うちはこんなに良い会社です」と一方的にアピールするより、求職者が自分自身を重ね合わせられる情報を用意する方が伝わることが多いように感じます。
その結果として「ここで働く自分を想像できる」状態を作れれば、採用パンフレットとして十分に役割を果たしていると言えるのではないでしょうか。
デザインや構成の違い~営業用パンフレットは説得力、採用パンフレットは共感がカギ

営業用と採用用では、載せる情報が違うだけではなく、紙面全体の見せ方も変わってきます。
営業用の場合は、取引先に「きちんとした会社だ」「安心して任せられそうだ」と感じてもらうことが大切です。
一方、採用用ではそれに加えて、「この会社の雰囲気が好きだ」「ここで働いてみたい」と感じてもらえることも重要になります。
同じ企業カラーやロゴを使っていても、見せ方を少し変えるだけでパンフレットの印象はかなり違ってきます。
営業用パンフレットのデザインと構成
営業用パンフレットのデザインでは、目立たせること以上に、会社の信用や専門性を損なわないことをまず考えます。業種にもよりますが、情報が整理されていて読みやすく、落ち着いて見えるデザインの方が営業先では使いやすいケースが多いです。
特にBtoBの会社案内では、派手な演出よりも、写真や数字、実績などをきちんと見せた方が、その会社らしい説得力につながることがあります。
構成についても、ただ会社紹介を順番に並べるのではなく、お客様が知りたい順番を意識して整理していきます。
例えば、以下のような情報が含まれることが一般的です。
代表挨拶・企業理念 → 代表者の人柄や、会社がどのような考えで事業を行っているのかを伝える。
会社概要・沿革 → 企業の歴史やこれまでの歩みを紹介し、会社としての信用を補う。
事業内容・サービス紹介 → 何を提供している会社なのか、自社の特徴も含めて分かりやすく説明する。
実績・導入事例 → 実際の仕事や取引実績を紹介し、安心して依頼できる材料を見せる。
すべての企業にこれら全部が必要というわけではありません。営業の際にどの情報が必要になるかを考えて、優先順位をつけて構成する方がまとまりやすくなります。
採用パンフレットのデザインと構成
採用パンフレットでは、営業用よりも人の表情や会社の雰囲気が見えるデザインを意識することが多くなります。
社員の写真を大きく使ったり、社内の様子を見せたりするだけでも、会社の印象はかなり変わります。ただし「採用だから明るく、カジュアルにすればよい」というわけではありません。会社によっては落ち着いた雰囲気の方が合う場合もありますので、その会社らしさを崩さないことも大切です。
レイアウトについても、社員の声や写真などを取り入れながら、求職者がページをめくっていく中で自然に会社のことを知れる構成にしていきます。
例えば、以下のような内容が考えられます。
企業理念・ビジョン → 会社が何を大切にしているのか、これからどこを目指しているのかを伝える。
職場環境・社内の雰囲気 → 実際の職場や社員の様子を見せ、入社後のイメージを持ってもらう。
社員インタビュー → 先輩社員の言葉を通して、仕事のやりがいや職場の雰囲気を伝える。
1日のスケジュール → 1日の仕事の流れを紹介し、実際に働く姿を想像してもらう。
福利厚生・キャリアアップの仕組み → 入社後にどのように働き、成長していけるのかを具体的に伝える。
文章の書き方も、営業用と採用用では少し変えた方が自然です。
営業用では簡潔で分かりやすい説明が中心になりますが、採用用では実際に働く社員の言葉を入れたり、少し柔らかい表現を使ったりすることで、求職者との距離を縮めることができます。
目的に合った会社案内パンフレットを作るためのポイント

営業用と採用用の会社案内を比べてみると、同じ会社を紹介するパンフレットでも、かなり考え方が違うことがお分かりいただけると思います。
営業用であれば、まずは相手に会社を信用してもらい、自社の商品やサービスに興味を持ってもらうこと。そのためには実績や強み、事業内容など、取引を判断するための情報が中心になります。
採用用の場合は、会社の信用だけでなく、求職者自身が「この会社で働くこと」を想像できることが大切です。そのため社員や職場の雰囲気、仕事の内容、働き方など、営業用とは違った情報が必要になります。
もちろん、営業用と採用用を必ず別冊で作らなければならないということではありません。
会社によっては一冊にまとめた方が使いやすい場合もありますし、基本となる会社案内を一冊作り、採用時だけ別の資料を追加する方法もあります。ページ数や予算、使用する場面によって最適な形は変わります。
私たちが会社案内の制作で最初に使用目的を確認するのもそのためです。
「とりあえず会社案内を作る」のではなく、誰に渡して、何を伝えて、その後どうしてほしいのか。そこまで考えてから内容を決めると、掲載する情報もデザインの方向も自然と整理されていきます。













