企業の価値と認知を高めるためのブランディングを目的とした会社案内パンフレットとは?
企業ブランディングの考え方から、紙面づくりで大切にしたいポイントまでを徹底解説。
会社案内パンフレットのご相談を受けていると、「もう少し高級感を出したい」「会社としてのブランドイメージを良くしたい」というご要望をいただくことがあります。
ただ、ブランディングというのは、単に高級そうなデザインにしたり、ロゴを大きく見せたりすることではありません。
会社として「どのように見られたいのか」「お客様に何を感じてもらいたいのか」を整理し、それをパンフレットやWEBサイト、名刺、営業資料などで一貫して伝えていくことが大切です。
実際の制作でも、見た目だけを先に決めるより、その会社の強みやお客様から選ばれている理由を確認し、ブランドアイデンティティをしっかりと確立してからデザインを考えた方が、結果としてその会社らしいパンフレットに仕上がります。
本コラムでは、会社案内パンフレット制作会社の株式会社リアクトが考える企業のブランディングツールとしての会社案内パンフレットについて、制作現場で感じることも交えながらお話ししたいと思います。
※この記事は累計1,000件以上の会社案内パンフレットを制作してきた株式会社リアクトの専門スタッフによって執筆・監修されています。
目次
企業のブランディングとは?

企業のブランディングというと少し難しく聞こえますが、私たちはそれほど複雑に考える必要はないと思っています。
簡単に言えば、「この会社といえばこういう会社」とお客様に感じてもらえる状態を作っていくことです。
例えば、価格の安さを強みにしている会社もあれば、技術力を評価されている会社もあります。対応の早さ、安心感、専門性、デザイン性、長年の実績など、企業によってお客様から選ばれている理由は違います。
その「選ばれている理由」を会社側でもきちんと理解し、WEBサイトを見ても、会社案内を見ても、営業担当者と話をしても、同じような印象を持ってもらえる状態を作っていくのがブランディングです。
私たちが分かりやすく表現するなら、ブランディングには次のような要素があると思います。
- お客様に対する約束
- その会社らしいと認識してもらえる一貫性
「お客様に対する約束」というのは、少し堅い言い方ですが、その会社の商品やサービスを利用した時に「こういう価値を提供してもらえる」と期待してもらうことです。
例えば「相談すると必ず丁寧に説明してくれる会社」という印象も立派なブランドですし、「専門分野ならここに頼めば安心」という信頼もブランドの一つです。
言い方を変えれば、以前お話ししたUSP(Unique Selling Proposition)にも近い考え方ですね。
ただし、USPが主に「自社が選ばれる理由」を整理する考え方なのに対し、ブランディングは、その価値をデザインや言葉、サービス、接客など企業全体で継続して伝えていくことまで含まれます。
企業ブランディングの重要性

現在は、多くの業種で商品やサービスそのものだけでは違いを伝えにくくなっています。
会社案内を制作していても「競合他社と扱っている商品はほとんど同じ」「サービス内容だけでは差別化しにくい」というお話を聞くことがあります。
そうした時に大切になるのが、「何を売っている会社か」だけではなく、「どのような考え方で仕事をしている会社なのか」「なぜこの会社にお願いするのか」といった部分です。
例えば同じ建設会社でも、価格を抑えた施工を得意としている会社と、難易度の高い工事を得意としている会社では、伝えるべきイメージは違います。
同じIT企業でも、最先端の技術力を打ち出したい会社と、長く寄り添うサポート体制を強みにしている会社では、会社案内の見せ方も当然変わります。
ブランディングというと、大企業や有名ブランドだけが行うものと思われがちですが、中小企業ほど「自社は何が違うのか」を分かりやすく伝えることは大切だと思います。
また、ブランドは一度ロゴやキャッチコピーを決めれば完成するものでもありません。
パンフレットでは高級感を打ち出しているのに、WEBサイトでは全く違う雰囲気だったり、営業担当者の説明が会社案内に書かれている内容と違っていたりすると、受け手には少しちぐはぐな印象を与えてしまいます。
逆に会社案内パンフレット、WEBサイト、営業資料、実際のサービスまで同じ方向性が感じられると、「この会社はこういう会社なんだ」というイメージが少しずつ定着していきます。
企業ブランディングは一度の広告で急に完成するものではなく、さまざまな接点で同じ価値を伝え続けることで徐々に形になっていくものだと思います。
COMPANY PROFILE PRODUCTION
会社案内パンフレットとブランディング

会社案内パンフレットは、企業のブランディングを形にして伝える媒体の一つです。
会社の歴史、事業内容、理念、強み、実績などを掲載するだけでなく、「どういう会社として見てもらいたいのか」を、文章や写真、デザイン、紙の質感まで含めて表現することができます。
WEBサイトも同じ役割を持っていますが、会社案内には紙ならではの特徴があります。
実際に手渡すことができ、商談の場で一緒にページを見ながら説明でき、持ち帰った後にも手元に残ります。
そのため会社案内を制作する時は、単に情報を整理するだけでなく、受け取った方がその会社にどのような印象を持つのかまで考えることが大切です。
ブランディングの啓蒙
会社案内パンフレットとブランディングは、別々に考えるものではありません。
例えば「技術力の高さ」をブランドとして伝えたいのであれば、単に「高い技術力があります」と書くだけでは弱いですよね。
どのような技術を持っているのか、どのくらいの実績があるのか、どんな仕事に対応できるのか。
その根拠を紙面の中で見せることで、初めて読み手にも伝わります。
「丁寧な対応」が強みなら、お客様への取り組み方や制作・施工の流れ、担当者の姿勢などを紹介する方法もあります。
つまり、会社案内はブランドを宣言するためのものではなく、「そう感じてもらうための材料を見せるもの」だと私たちは考えています。
そして、それを写真やコピー、文章、レイアウトなどを使って一冊の中で統一して表現することで、その会社らしい印象を作っていくことができます。
成功するブランディング戦略
ブランディングで大切なのは、目立つこと以上に「一貫していること」だと思います。
ロゴ、コーポレートカラー、使用する写真、文章のトーン、フォントなどが媒体ごとに大きく違うと、会社としての印象も定まりにくくなります。
そのため会社案内を作る際には、すでにWEBサイトやブランドガイドラインがある場合、それらも参考にしながらデザインを考えます。
例えばコーポレートカラーが青だからといって、すべてのページを青くすればよいわけではありません。
青をベースにしながらも、余白や写真、アクセントカラーをどう使うかで、堅実にも、先進的にも、親しみやすくも見せることができます。
大切なのは「一目で認識できる不変的なもの」を持ちながら、その会社の業種やターゲットに合った見せ方に整えていくことです。
その積み重ねによって、「この色を見るとこの会社を思い出す」「この雰囲気はこの企業らしい」と感じてもらえるようになります。
企業のイメージとのバランスを考える

会社案内をブランディングツールとして考える時に、私たちが特に気を付けているのが「実際の会社とかけ離れたデザインにしない」ということです。
例えば、お客様が「高級感のある会社案内にしたい」と希望されたからといって、黒と金を使えば高級に見えるという単純な話ではありません。
扱っている商品やサービス、価格帯、お客様の層、営業の場面などを考えた時に、本当にその見せ方が合っているのかを考える必要があります。
逆に、高価格帯の商品を扱っている会社なのに、写真の画質が低かったり、紙が極端に薄かったり、デザインが安っぽく見えてしまったりすると、商品そのものの印象まで損なってしまうことがあります。
会社案内は企業そのものではありませんが、お客様がその会社に触れる接点の一つです。
そのため、「会社としてこう見られたい」というイメージと、パンフレットから受ける印象に大きなズレがないようにすることが大切です。
もちろん、だからといって必ず高額な印刷や特殊加工を使う必要があるわけではありません。
予算の中で、写真に力を入れるのか、紙質を少し良くするのか、デザインそのものを丁寧に作り込むのか。どこに費用をかけるべきかは企業によって違います。
実際の制作でも、すべてを豪華にするのではなく、「この会社の場合はここを大切にした方がいい」と優先順位を決めながら進めることが多いです。
会社案内パンフレットを「企業のブランディングツール」として活用するのであれば、単におしゃれなものを作るのではなく、その会社の事業や強み、ターゲットに合った一冊にすることが一番重要だと思います。
会社案内を受け取った方が、「この会社らしいな」と違和感なく感じられる。
そこまで整って初めて、会社案内がブランディングの一部として機能してくるのではないでしょうか。













